取材協力:バイク工房グリーンティ
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2015年08月25日の記事を再編集しました。
―――
空前のロングセラーモデルであるSRには、25周年や30周年など、節目となる年には限定アニバーサリーモデルが発売されてきた。最近であればシルバーフレームの35周年モデルが記憶に新しい。ここに紹介するモデルも、グリーンのサンバースト塗装から、2008年に発売された30周年モデルかと思ったが、じつはベースとなるのは1996年式SR500だという。
美しいグラフィックと限定モデルならではのレア感によって、いまも中古市場では高値で取引される30周年モデルを模しながら、このマシンでは各部をブラッシュアップ。カスタムのコンセプトを「高速クルージングを快適に、長時間乗っても疲れないポジション」と設定。低めのコンチハンドルにハリケーン製セットバックハンドルポストを組み合わせ、無理のないライディングポジションを実現。当然ポジションだけでなく、前後足周りも見直すことで、ツーリングを快適にこなすマシンへと変貌させている。
エンジンは500純正のままながら、吸気はヨシムラFCR-MJNφ39で、排気は同じくヨシムラ製機械曲げチタンサイクロン。トルクフルなエンジンの性能を最大限発揮する仕様となっているのだ。
あえて限定パーツを使用し、さらに細部のセッティングを煮詰めることで、SRらしさを残しているがコイツは紛れもない唯一無二のカスタムマシン……飽きずに長く乗れる1台といえるだろう。