取材協力:シングルビックケイ
写真:井上 演 文:佐賀山敏行
※2015年12月16日の記事を再編集しました。
―――
一見しただけで初期型SR400SPだと分かるこのマシン、じつはシングルビックケイによるカスタムが施されており、細部に至るまで、じつにコダワリに満ちているという。
同店のデモマシンだというこのマシンの、その詳細を見ていこう。
ベースとなったのは79年式SR400SP。カスタムのコンセプトは「SRらしさを強調し、初期型SPの雰囲気を崩さないこと」……では、SRらしさとは何なのか? 同店代表の柴沼さんは「細身でありながらも、足回りなどのボリュームを出し、SPらしい迫力を醸し出すこと」と言う。
実際にマシンを見てみると、フューエルタンクは純正ナロータンクで、純正シートはあんこ抜き、当然フロントフォークなども純正のままだが、タイヤはダンロップK70をチョイスし、フロントダブルディスク化、旧車感を醸しつつスイングアームはオーバー製アルミを装備。初期型SRのナロー感とやや太めの足回りとのバランスがなんとも心地よい。ちなみにフロントフォークはインナースプリングにオーリンズを採用し、リアサスペンションは純正ながらも新品を組み込むなど、パフォーマンスもしっかりと追求されている。
初期型純正と現行新品、そしてカスタムパーツの組み合わせは秀逸のひとこと! 流行の「初期型カスタム」だが、シングルビックケイの1台は、一歩も二歩も抜きん出ていると言えるだろう。