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特集
2023.03.15

インドで10万台を販売した超人気モデル「ロイヤルエンフィールド HUNTER 350」が日本発売!!

取材協力 : ロイヤルエンフィールド東京ショールーム

文 : 佐賀山敏行

インドで10万台を販売した超人気モデル「ロイヤルエンフィールド HUNTER 350」が日本発売!!

精力的にニューモデルを発表しつづけ、国内でも注目度を高めているロイヤルエンフィールド。新たに発売されたHUNTER 350(ハンター・サンゴーマル)は、インドではすでに10万台を出荷した人気モデル、その日本版がついに登場だ。

シンプルな車体と空冷単気筒エンジンを採用

今回発売されたHUNTER 350は、すでにラインナップされているCLASSIC 350やMETEOR 350に搭載されている空冷単気筒349ccエンジンを採用したシングルスポーツ。

エンジンこそ兄弟モデルと共用だが、フレームはなんとハリス・パフォーマンス社と共同開発したというもの。「フレームがハリス」なんて聞くと、我々40代のバイク乗りはなんともワクワクしてしまう。

 

HUNTER 350はホイールベースを短く設定し、前後ホイールは17インチを採用。さらにCLASSIC 350やMETEOR 350よりも少し前傾したライディングポジションなど、スポーティさを意識したものとなっている。

それでいて、エンジンはフレンドリーな空冷単気筒なので、街中から郊外のワインディングまで、シーンを選ばずに楽しむことができそうだ。

ちなみにHUNTER 350は、すでに世界各地で販売されていて、とくにインドでは発売開始6ヶ月で10万台のセールを達成したという。

スタンダードなスタイリングで、ちょっとスポーティ! 当サイトに多いSRオーナーのハートをくすぐるパッケージといえるだろう。

 

いざメディア試乗会へ!

それではHUNTER 350とは、いったいどのようなバイクなのか? 3月某日、メディア向け試乗会が開催されたので参加した。

しかし、今回の試乗会は1メディア45分という試乗時間だったため、残念ながら乗るだけで精一杯! 撮影にまで手が回らなかった。

というわけで、当日撮影できたのは、上の赤いHUNTER 350と、この記事のタイトルバックに使っている東京駅をバックにした写真のみ……(しかしこれが、日比谷公園から東京駅まで自走した何よりの証拠なのだ!)

さて、ここからは、ロイヤルエンフィールド様から至急された広報用写真で記事を進めたい。(写真が豊富で助かります・笑)

 

アナログとモダンを融合したシングルスポーツ

一見するとトラディショナルな空冷単気筒のロードモデルだが、フレームはそうしたモデルで一般的なクレードルフレームではなく、ハリス・パフォーマンス社と共同開発したバックボーンフレームを採用。そして、先述のとおり、ホイールは前後17インチのキャストタイプで、ブレーキはもちろん前後ともディスクで、前後2チャンネル式ABSを装備している。

これだけでも、HUNTER 350が“クラシカル”をなぞっただけのマシンではないことは明らか。

 

ホイールベースは1370mmで、SR400の1410mm、GB350の1440mmよりも短いことにも要注目。前後17インチホイールと相まって、キビキビしたコーナリングに期待が持てる。

ちなみにリアサスペンションは新設計で、プリロードの6段階調整が可能である。

そう、HUNTER 350はオートバイらしい親しみやすいスタイリングを持ちながらも、単気筒ならではの軽快さを最大限楽しめるパッケージとなっているのだ。

 

他にも、スピードメーターはシンプルなアナログタイプながら、中央にデジタル表示による燃料計やギアインジケーターを装備。テールランプはレトロデザインながらもLEDとするなど、まさにアナログとモダンを見事に融合させたバランスは秀逸。

中型クラスのネオクラシックに旋風を巻き起こすのは必至の1台といえるだろう。

 

シートレールとシート本体の形状によって、足付きは良好。少し低めのハンドルによって、オールマイティーに楽しめつつ、スポーティな走りも楽しめるライディングポジションとなっている。

シートのスポンジは厚めなので、長距離ツーリングも快適にこなせそうだ。

 

オートバイらしさに溢れたディテール

ここからは細かなディテールを見ていきたい。

ヘッドライトはハロゲンバルブを採用。シンプルな丸目とすることで、クラシカルな印象を高めている。

ウインカーもオーソドックスなタイプだ。

 

ホイールは前後とも17インチのキャストタイプ。タイヤは当然チューブレスを採用する。

ディスクブレーキには2チャンネルABSが装備され、前後ともに作動するのが嬉しい。

 

エンジンは同社METEOR 350、CLASSIC 350と同系統の349cc空冷単気筒。直立したシリンダーが存在感を主張する。

ショートサイレンサーからの排気音も歯切れよく爽快。これぞ単気筒! といったエキゾーストノートを響かせる。もちろん、最新のユーロ5規制に適合している。

 

丸みを帯びたフューエルタンクの容量は13L。クラシカルなデザインで、後端を狭めているためにニーグリップもしやすい。

 

シート高は790mmで、全体的に幅広に見えるが、形状の工夫もあって足つき性は良い。

クッション性もよく、タンデムも快適にこなせそう。

 

適度な低さと幅を持つハンドルは、やや前傾のライポジを供与。軽い車体を自由に操るのに最適だ。

国産モデルにはない独特のスイッチ形状がユニーク!

 

外周にアナログタイプのスピードメーターを配置し、中央には各種情報を掲示。シンプルながら、デザイン性と見やすさを備えた秀逸なメーターだ。

 

リアサスペンションは6段階のプリロード調整が可能。街中からワインディングまで、シーンに合わせた走りが楽しめる。

 

テールランプはLED。メーターをはじめ、クラシカルななかにモダンテイストが散りばめられている。

 

トルクフルなエンジンと、扱いやすいフレーム&足周りの妙味

さて、実走。

CLASSIC 350と同系統の単気筒エンジンは低回転からパワーが出て、雑な振動がないので扱いやすく、じつにフレンドリー。

SR400/500のような振動に慣れている人だと物足りなさを感じてしまうかもしれないが、穏やかに長距離を走りたいと思っているなら、かなり良いエンジンといえる。

もちろん、振動がまったくないわけではなく、単気筒ならではの鼓動を感じることはできる。

トコトコと小気味よく回るエンジンが気持ちよく、ついついアクセルは開け気味なる。街中では十分なパワーといえるだろう。

そして交差点。ショートホイールベース&前後17インチホイールによって、じつに曲がりやすい。皇居周辺のすこし曲がりくねった広めの道も楽しく走れる。エンジンがトルクフルでマイルドなので、アクセルワークに気を使うこともなく、コーナリングに集中できるのだ。

見た目はクラシカルだが、走りは現代風。それでいてパワーは十分に扱い切れる。クラシック風のスタンダートバイクと思いきや、HUNTER 350はスポーツモデル! 自在にバイクを操ることの楽しさを教えてくれる1台である。

 

SPECIFICATIONS

全長 2100mm
全幅 800mm
全高 1055mm
シート高 790mm
乗車定員 2人
排気量 349cc
車両重量 181kg
エンジン 空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒
最高出力 14.9kW(20PS)/6100rpm
最大トルク 27Nm/4000rpm
トランスミッション 5速リターン式
フューエルタンク容量 13L
タイヤ 前:110/70-17・後:140/70-17

車体価格(税込) 65万7800円(Dapper)・66万4400円(Rebel)

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