取材協力:エムアンドエムズモーターサイクル
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2011年11月13日の記事を再編集しました。
ダートやビンテージMXレースにも使える”M&M’S流スクランブラースタイル”
神奈川県座間市にあるM&M’Sモーターサイクルは、SR400/500やW650をはじめ、250TRなどの空冷ツインショック現行車をベースに、’60~’70年代のアメリカンスタイルを作り上げることを得意とするショップだ。これまでにもSRをベースにしたトラッカーや250TRをベースにしたMXレーサーカスタムなど、多くのカスタムを製作してきた。そして最近、SRトラッカーに変わり、同店で多く作られているのがSRベースのスクランブラースタイル。
ロードバイクにブロックタイヤやアップマフラーなど、オフロードを走れる最低限のパーツを装着したものがスクランブラーで、いわばダートバイクの源流。SRはもともとXT500をルーツとしており、’70年代のスタンダードフォルムを持つSRはスクランブラーに最適なモデルだといえるのだ。
ここに紹介するのはそんなスクランブラーをイメージソースにした1台で、ダートラバーにメガホンタイプエキゾーストを装着した同店らしいシンプルなシルエットが与えられている。なかでも注目すべきは細かなパーツ選択で、ヘッドライトは定番の4.5インチではなくひと回り大きめの5.5インチを採用、シートにはワンオフのスクランブルシートを装着している。これにより、トラッカーとはひと味違ったダートテイスト溢れるスタイルとなっているのだ。さらにフューエルタンクには初期型純正タンクを選択することで、現行モデルとは違った雰囲気に仕上げられている点も見逃せない。
こうしてSRらしさを随所に残しつつもビンテージ感を効果的に演出し、このマシンはみごと’60年代アメリカンダートシーンを映し出しているのである。