取材協力:スカルモーターサイクル
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2012年11月30日の記事を再編集しました。
SRはもちろんのこと、これまで国産アメリカンやハーレーなど車種を問わず、数々のカスタムショーで独創的なカスタムマシンを発表してきたスカルモーターサイクル。その高いオリジナリティと技術力によるマシンは、常に話題を振りまいてきた。
そんな同店の初期作品のなかでも、特に大きな話題となったのがここに紹介する1台だ。
一見して、その異様ともいえるシルエットに驚く読者も多いだろう。そう、このマシンのフロントには、ビモータなどに採用されたセンターハブステアリングが採用されているのだ。
トラディショナルなスタイリングを持つSRの車体に、近未来的なシルエットのセンターハブステアリングの組み合わせは、言葉だけを聞けばミスマッチに感じるが、実際スカルモーターサイクルが製作したこのマシンを見れば一目瞭然、非常に高いレベルでまとめられているのである。
それはドリーム50用を加工流用したフューエルタンクやメガホンタイプのシンプルなエキゾースト、さらに前後ホイールに細めのものを採用するなど、前後足回りこそインパクトあるものなのだが、それ以外の箇所はシンプルなカフェレーサーとして作られているからにほかならない。
独創性のある仕様だからこそ、外装やシルエットはSRらしく……そうすることで、足周りはよりインパクトのあるものとなり、全体としてはSRらしいまとまりも失わってはいない。
強いインパクトをSRのコンパクトな車体に見事落とし込み、クールなマシンとして仕上げる。オリジナリティの高さに注目がいきがちではあるが、実はそのセンスにこそ、スカルモーターサイクルの真骨頂が存在するのだ。