取材協力: ポッシュフェイス
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2016年03月06日の記事を再編集しました。
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SRカスタムの定番といえばカフェレーサー。セパレートハンドルにセミダブルシート、前後に軽快なイメージのフェンダーを装着したスポーティースタイルは、これまで多くのライダーを虜にしてきた。ここの紹介するポッシュによる1台もまた、そんなカフェレーサーを目指して作られたマシン。しかし、コンセプトはあえて「カフェレーサー」ではなく、「ロッカーズスタイル」だという。
カフェーレーサーとロッカーズスタイル……その意味はほとんど同じといって良いが、しかし、ニュアンスが微妙に異なる。カフェレーサーが広義において、ストリートレーサー然としたスポーティーなものに対し、あえてロッカーズスタイルという言葉を使う場合は、より狭義なもの……もっと不良性の高いスタイリングが思い浮かぶ。
実際、このマシンは垂れ角のきつセパレートハンドルにセミダブルシートはホワイトステッチとスタッヅで飾りつけ、外装はブラックベースにゴールドラインを採用。ノーマルらしさを残しつつも、ポイントを押さえることで、アウトロー感を高めているといえよう。
それでいて、このマシンはじつはすべてをボルトオンで製作している。さらにローコストで仕上げることも目標として掲げられており、アフターパーツメーカーらしいアプローチに好感が持てる。具体的にいうと、ベースモデルはイモビライザー付きで、トップブリッジを交換すると、どうしても高額になりがちだが、このマシンはそんな現状を打破するためのパーツ開発が行われているのだ。
アウトローな雰囲気漂う“ロッカーズスタイル”ながら、その中身はパーツメーカーのプライドを掛けた気高きもの……素晴らしい情熱に感服だ。