取材協力:キッズガレージ
写真:井上 演 文:佐賀山敏行
大阪のキッズガレージが製作したのは、ロングタンクにシングルシート……まさに「ロングノーズ・ショートデッキ」の言葉が似合うトラディショナルなカフェレーサー。ルックスの完成度はもちろんのこと、走りの質も高めた1台だ。
ベースとなったのはSR500で、排気量を595ccにまでアップ。キャブレターはFCRをチョイスし、クラフトマン製メガホンマフラーはカフェレーサースタイルに似合いながら、パフォーマンスアップも期待できる逸品だ。さらにスポークホイールでクラシカルさを演出しながらも、フロントブレーキはブレンボ製レーシングキャリパーやニッシン製ラジアルマスターによって制動力を確保。メッキスプリングがスタンダードに見せるリアサスペンションはオーリンズ特注で、スイングアームはベルトラン。カフェレーサーらしさを決して崩すことなく、SRのウィークポイントをみごとに解消している。
古さを追い求めるだけではなく、新しさや走る楽しさも盛り込んだカスタムビルド。……カフェレーサーの正常進化ともいうべき1台である。