取材協力:オレンジブルバード
写真:編集部 文:佐賀山敏行
専用に開発されたフェザーベッドフレームにSR400エンジンを搭載したBSA-SRは90年代、SRファンのみならず、カフェレーサーファンやシングルファンなど、多くのバイク好きを唸らせた幻のモデル。すっかりタマ数は少なくなってしまったが、今なお高い人気を誇る。
オレンジブルバードが製作したのは、そんなBSA-SRをベースにしたカフェレーサーだ。
イメージしたのは50〜60年代のロードレーサーで、「英国車らしさを整えながら、走りの性能も向上させた」とはビルダーの和田さん。特筆すべきは初期型GT750ダブルパネルドラムブレーキやルーカス製ヘッドライト、ノートン純正シートなど、レアなパーツを違和感なく組み込んでいる点で、それらのパーツを組み込むために、さらに多くのワンオフパーツも使用されている。
結果、マシンは美しいフォルムを保ち、凛とした佇まいを見せている。
BSA-SRの美しさを活かし、さらにカフェレーサーとしての資質を昇華させたオレンジブルバードの1台。同店のワザとセンスを見せつける良作である。
スピードメーターとタコメーターはオレンジブルバードオリジナル。スミスタイプのシンプルな逸品だ。
初期型GT750純正ダブルパネルドラムブレーキを流用。ホイールはAKRONT18インチを履く。
アルミタンクはBSA-SR純正。「もろく、度重なるクラックの補修に悩まされた」と、ビルダーの和田さん。
直立したエンジンがBSA-SR最大の魅力!当時、多くのSR乗りがケースの「BSA」の刻印に憧れた。レアもののルーカス製ホーンも注目のポイントだ!
違和感なく取り付けられているが、シートはノートンオリジナルだ。
リアサスペンションはオーリンズ。パフォーマンスアップも抜かりなし!
キャブレターにはFCRをチョイス。排気量は522ccで、走りの性能もおおいに高められている。
美しいフィン付きフランジはオレンジブルバードオリジナル。美しさにも十分にこだわっているのだ。
Custom Spec
エキゾーストパイプ:BSA-SR/サイレンサー:BSA-SR/キャブレター:FCR 35/エアクリーナー:なし(アルミファンネル)/OMC アルミインシュレーター/オリジナルフィン付きフランジ/ヘッドライト:Lucas SSU700 7インチ/テールランプ:Lucas/Lucas Altette ホーン/ハンドルバー:Magura 35/トップブリッジ:OMC ローヘッドクラウン/ミラー:円形スタジアムタイプ/スピードメーター:OMC オリジナル(スミスタイプ)/タコメーター:OMC オリジナル (スミスタイプ)/摩擦式ステアリングダンパー/Fブレーキ:SUZUKI GT750 初期型用 ダプルパネルドラム/シート:ノートンシート/ステップ:純正バックステップ/フューエルタンク:純正バフ加工+Enots キャップ/フロントフェンダー:WM製/リアフェンダー:WM製プレーンタイプ加工/フロントフォーク:Ohlins スプリング/リアサスペンション:Ohlins 36E/スイングアーム:Stinky製ロングタイプ/Fホイール:AKRONT(リム幅:2.15/径:18inch)/Rホイール:ALTONT(リム幅:2.50/径:18inch)/Fタイヤ:ブリヂストン アコレード/Rタイヤ:ブリヂストン アコレード/カムシャフト:ヨシムラ製ST-1/ピストン:ヨシムラ製φ89/シリンダー:DAYTONA製ビッグボアシリンダー/クランク:500用クランク/シリンダーヘッドビッグフィン加工/クランクケースカバーバフ加工 ……etc.
※2016年1月29日の記事を再編集しました。