取材協力:フレークス
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2016年10月26日の記事を再編集しました。
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愛知県に拠点を置き、ハイパフォーマンスなチョッパーやカフェレーサー、美しいグラフィックを持つボバーなどを作るショップがフレークスだ。ここに紹介するマシンは、同店代表・佐藤さんが自分のために作ったという1台で、同店が持つ技術が惜しみなく投入されている。その詳細をつぶさに見ていこう。
まず注目したいのがスタイリング。このマシンの性格をひと言で物語る豪奢な足回りはホンダのレーサーレプリカ・NSRから流用。もちろんそのまま使用するのではなく、スイングアームは純正SRと同じ長さに加工し、バランスを整えている。エンジンに目を移す。もともとベースは500だったのを546ccにまでボアアップ。しかし現状ではあえて扱いやすい純正400エンジンに換装し、サスセンティングや車体バランスを補正中とのこと。今後はφ93mmピストンを用いて600ccになる予定だ。フレームはシートレールを加工することで正統派カフェとは一線を画す仕様とし、有機的なデザインを持つシートカウルやえぐり加工が施された純正フューエルタンクが、マシンの個性を高めている。
独自のフォルムで存在感を向上させながら、しっかりと走りの質も高める。フレークスの本気と遊びをミックスさせた、じつに秀逸なマシンである。