取材協力:キャンディーモーターサイクルラボラトリー
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2015年12月17日の記事を再編集しました。
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豪奢な足周りを投入したパフォーマンス系カフェレーサーかと思いきや、マシンのコンセプトは「国産旧車」。SRをはじめ、あらゆるカスタムスタイルに造詣の深いキャンディーモーターサイクルラボラトリーによるこのマシン……その真意はどこにあるのか?
トマゼリ製セパレートハンドルと走りを意識した足回りにまず目がいくマシンであるが、その最大のポイントはペイントにある。外装はキャンディーレッドに塗られ、そのイメージに合わせるようにフレームもレッドにペイント。これが70年代後半〜80年代の雰囲気を醸し出しているのだ。さらに段付きシートがカスタム感を高める。決して下品にならないのは、セパハンとベルトラン製エキゾーストのバランスによるものだろう。
さらにペイントに話を戻す。注目すべきはフレークをちりばめたストロボラインだ。よく見ると
テールカウルとサイドカバーのラインが一直線を描いている。ペインターは当然、キャンディー横山さん。技術の高さがよく分かるディテールである。
「国産旧車」といいつつも、初期型純正スタイルではなく、キャンディー流のアプローチをした意欲作。同店のセンスと知識が最大限に発揮された良作といえよう。