取材協力:モーターガレージグッズ
文:小川伸晃
※2017年12月27日の記事を再編集しました。
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1990年代後半に起きた空前のトラッカーブーム。当時はTWを筆頭にシングルマシンがこぞってトラッカースタイルにカスタムされ、SRも多分に漏れず多くの車体がカスタムされた。今でこそ当時と比べて落ち着きはしたが、SRの持つコンパクトでシンプルな車体との相性の良さに加え、昨今の土系カスタムの流行もあり、未だSRユーザーの中で根強い人気を誇っている。今回紹介するモーターガレージグッズ製作のSRも、そんなストリートトラッカースタイルの一台だ。
シート下のスカチューン、フラットシート、ブロックタイヤなど、トラッカースタイルの基本を押さえたこちらのマシンだが、特筆すべきはフューエルタンクだ。全体のスタイリングを作り上げる上で重要な役割を持つフューエルタンクだが、トラッカースタイルではナローでコンパクトなものが良しとされており、一般的に純正タンクは不向きと言われている。しかしグッズは、純正の底面を大胆にカットすることでコンパクトに作り直し、結果トラッカーの軽快さと、SRらしさの両方を活かすことに成功している。また、タンクを始めエンジン、エキゾースト、そして前後リムに至るまで見事にブラックアウトすることで、全体的に引き締まったイメージとなっている点にも注目だ。多くのパーツが同店のオリジナル品で構成されている点も見逃せない。
トラッカーの軽快さと、ブラックアウトによる重厚感という二つの要素が違和感なく同居した、まさにクールという言葉がふさわしいこちらのSR。ジャンルを問わず様々なスタイリングを作り出してきた経験と、どんなスタイルにも対応する豊富なパーツラインナップを持つグッズだからこそ生まれた、大人のストリートトラッカーと呼ぶべき1台だといえよう。