取材協力:メイドバイスリーティーモーターサイクルズ
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2014年11月25日の記事を再編集しました。
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近年、SRのカスタムスタイルとして人気を伸ばしているチョッパーだが、そのほとんどはスピード感あふれるコンパクトチョッパーである。しかし、SRチョッパーも隆盛を極めるにあたってその製作法が確立されつつあり、そうなるとまた新たなスタイルが派生する。メイドバイスリーティーが製作したのはSRチョッパーとしては珍しい、しかし“チョッパー”として見れば至極スタンダードな’70Sロングフォークだ。
フロントフォークはスムージング化され、延長を施し、21インチホイールと相まって当時のロングフォークチョッパーを思わせるシルエットとなっている。もちろんフロントだけを伸ばしても美しいフォルムは作れず、シートレールを加工し、スイングアームにはMGグッズ製ハードテールキットを組み込む。リアホイールは当然16インチで、これによって車体は美しいフォルムとなっているのだ。
さらに外装を目を移すと、シートやシッシーバー、リアフェンダーはワンオフ。独特のフレーム周りに合った意匠となっている。そしてコフィンタンクをはじめとした外装にも注目したい。なんと16色ものカラーを用いて、当時の煌やかなグラフィックを遥かに越える美しさ、そして派手さを持っているのだ。さらにタンクサイドに描かれた旭日旗カラーが、このマシンが純国産であることを物語る。
70年代チョッパーを忠実に再現しながらも、このマシンは紛うことなき現代のジャパニーズチョッパー。深化していくSRチョッパーのレベルの高さを見た気がする……。