photo by Misao Naitoh(ORANGE WORKS)
評価してくれる先川知香さんってどんな人?
レースクイーンにしてモータージャーナリスト。愛車はカワサキ Z250、趣味はサーキットでのスポーツ走行という、なんともマルチな才能溢れる先川知香さんですが、実は以前にはiB LadyとしてiBのお手伝をしてくれていたこともあるんですよ。最近はさまざまな雑誌やネットメディアでモータージャーナリストとして活躍中の知香さんなのです。
久しぶりに会ってお話をしてみると、相変わらずなんとも柔らかな空気を漂わせるキャラクターで、こんな知香さんがサーキットで膝を擦ってコーナーを攻めているなどとは、とても思えません。取材日はおとなしく乗ってもらえるようにお願いをしたんですが、そんなことを頼むまでもなく、「峠で限界を試すようなヒトは軽蔑します!」ということでした。
取材は11月半ばの箱根
紅葉のいい季節・最高のロケ地を狙った今回の取材。予想外に気温が高くてライディングジャケットなしで上半身ニットでも行けるくらいの暖かさ。紅葉もほぼ盛りを迎えていました。箱根といえば旧くからクルマやバイクを評価するには最高のシチュエーションとして知られていますよね。いえ、けして「コーナーが続くワインディングをぶっ飛ばせるから」という理由ではありません!。
大切なのは景色が素晴らしく、高低差があり、走って気持ちのいい道があり、古来からの文化と大自然がともにあるという条件が揃った場所であること、そのなかを走って気持ちの良い道がある……つまり「走る価値の高い場所」であるということです。
ついさっきまで湖畔で清冽な水に触れて過ごしていたのに、10分もバイクを山の上に向かって走らせると、そこでは遥か眼下に芦ノ湖を見下ろし、反対側には心を震わせる雄大な富士を望む場所に着いてしまう。そこまで連れて行ってくれるエンジンの力の偉大さを痛感させてくれる箱根は、本当にモータージャーナリズムにとって類稀な聖地だといえるでしょう。
そんな箱根でSRを様々なシチュエーションでテストしていきます。高速道路・一般国道・峠のワインディングロード、そして未舗装路まで。
さて、普段は最新のマシンでサーキットを攻めているという、そんな注目の知香さんのSR評価をご紹介してしまいましょう!
「う〜ん、iBのSRはちょっと古臭くてガンコな職人さんみたいに見えたし、重そうに見えたけど、乗ってみたら走りは軽かったし、信頼して任せたらちゃんと曲がってくれた。見た目と走りのギャップがいいですね。
彼はシャイなだけだったのかもしれない。
いつも、「オウ、オウ」とかしか返事しないしぶっきらぼうなヤツだけど、少し話してみたら意外に素直な少年だった、みたいな。
いろんな面でギャップが愉しめて、しかも乗りやすさは少しも犠牲にしていない。それが今日初めて乗った、ノーマルとは見た目も中身もだいぶ違う不思議なiBのSR。 好きかも。」
ということでした。
いいなあ、どうですか、このバイク評価! フツーのライターみたいにハードウェア評価だとか、性能を分析したり比較したりなんてことはいっさいしてないところがイサギヨイ! 言ってみれば、バイクの存在を文学的に評価している、ということなのではないでしょうか。バイク評論のまったく新しい地平を短いナイフのような鋭い言葉で切り開いている、とは言えないですか?
実際iBもハードウェア的にSRに超軽量クランクを入れたりICBM® 技術をシリンダーに投入しているわけですけど、そこで力学的に優れたエンジンにしようとか、ましてやパワーが大きくて速いバイクを造ろうとか、少しも思っていないんです。念頭にあったのはエンジンを弄る愉しみ。いじった結果が味わえるエンジン。乗ることが愉しくなるバイク。目指したのはそういうことです。SRで少しばかり速く走ったってなんの意味もない。でも、必要なだけの低回転でのトルクはちゃんとあって、回転をあげていくとエンジンが回ることを不思議に嫌がらない。回すことが少しだけ愉しくなるエンジン。そういうものだったら、素晴らしく造る意味がある! iBはそう考えました。
そして結果として、高速道路から一般道、そしてオフロードなど、走りたくなったらどこでも愉しく走れるバイクができあがっている。「自由を感じさせてくれるバイク」になっている。iBが得意とするエンジン部品加工技術を奮って作りたかったのはそういうバイクでした。
知香さんにもどうやらちゃんとそれが伝わっているみたいで、とてつもなく嬉しいです。
SR評価と言ってもツーリングも愉しまなくちゃね。
この日はほんとうに偶然ですが、先川知香さんの誕生日。歴史ある箱根ホテルのレストラン「イル・ミラジィオ」でビュッフェ・ランチ。デザートタイムにはかねて手配のバースデイケーキ。
そして陽が暮れてくるとさすがに山の上は寒いので、ちょっと温まりに「ユネッサン」に寄り道してみました。知香さんも愉しんでくれたようで、よかった!
さすがレースクイーンですよね〜。プロポーション抜群。脚が超長くてウェストが細くて、あどけないようなカワイイ顔して……モータージャーナリスト!! タマリません!
ICBM®の技術はシリンダーに鋳鉄スリーブとは比較にならないほどの「革命的な」超長寿命を与えて、そのことで「旧いエンジンに長く大事に乗り続けていただきたい」「旧いバイクを大事にしていただきたい」ということです。iBが掲げている基本理念にしっかりと沿った新技術・新製品になっています。現在はあらゆるエンジンに対応できるようになりましたが、特にSR用には完成品キットも用意してご用命をお待ちしています。
SR-ICBM®のシリンダーはShop SR Timesでもお買い上げいただけますので、ぜひご検討いただければと思います。
iBの得意技術ICBM®が登録商標になりました!
[I]noue boring [C]ylinder [B]ore finishing [M]ethodの略です。
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協力:(株)井上ボーリング
著者プロフィール
(株)井上ボーリング
井上 壯太郎(いのうえ そうたろう)
創業63年、(株)井上ボーリング代表。エンジンのついた乗り物が大好き。仕事もエンジン、遊びもエンジン。トライアル・モトクロス・ロードレース。バイク以外ではボートを使って水上スキーやウェイクボード。現代世界はエンジンでできているのです!
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