取材協力:キャンディーモーターサイクル
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2014年10月20日の記事を再編集しました。
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SRチョッパーといえば、シンプルな車体を活かしたコンパクトなものが主流。しかし、もともとは純正スタイルを良しとせず、自身のオリジナリティを追求するカスタム……なかでも反骨の表れともいえるチョッパーにおいて、他人と同じものなど本末転倒。そこで今ではひとくちにSRチョッパーといっても、さまざまなスタイルが生まれているのが現状だ。
キャンディモーターサイクルラボラトリーが製作したチョッパーも、まさにそんな1台。短く、コンパクトなチョッパーとは全く異なるロングシルエットがその最大の特徴となっている。しかし、もちろん主流と異なるだけがテーマではなく、同店ならではの高いバランス感覚が活きていることはいうまでもない。全長こそ長くはなっているが、あくまでも単気筒モデルらしく、細さを強調した車体作りもそのひとつ。ブラックとメッキのコントラストが強烈な印象を残すワンオフメッキタンクやシートカウルも車体の個性を光らせるディテールだ。前後ホイールは21-16インチとチョッパー王道の組み合わせだが、タイヤにAVONを選択することで、オールドスクールテイストを打ち消している点も見逃せない。
パフォーマンスカスタムにカフェレーサー、さらにチョッパーやトラッカーまで、あらゆるスタイルを得意としながらも、そのどれにも独自の個性を注ぎ込むキャンディ。このマシンもまた、同店だからこそできるセンスで組み上げられた1台なのである。