取材協力:レイナル
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2015年04月03日の記事を再編集しました。
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60〜70年代のアメリカンレースシーンを日本のストリートに落とし込んだ独自のスタイリングに定評のあるレイナル。これまでSRをベースに多くのマシンを製作してきた。ここに紹介するのも、そんな同店が得意とするフォルムの1台だ。
フレームはシートレールを加工しながらも、あえて直線基調とすることで大きな主張をせず、あくまでも自然なシルエットを強調。リアサスペンションにはオリジナルのリジッドバーを投入し、低さをアピールしたフォルムとなっている。しかし、当然レイナルが作るこのマシンはチョッパーではなく、コンチハンドルやトライアルタンクを加工したフューエルタンク、そしてグラフィックを見れば分かるとおり、そのイメージは70年代、アメリカを疾走したレーサー。美しいアールを描くメガホンマフラーが“らしさ”をアップさせている。
「SR」で「レーサー」といえばカフェレーサーが思い浮かぶが、こんな土臭いレーサーもみごとにハマる。ビルダーのセンス、そして、かのジャンルに対する造詣の深さを感じるマシンである。