取材協力:モトプロフォンド
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2015年06月27日の記事を再編集しました。
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大阪府と奈良県の間にある生駒山地、その山間を縫うバイパス道路を「阪奈道路」といい、昔から走り屋御用達のコースとして知られてきた。大阪府でも東側に位置する東大阪市に拠点を置くモトプロフォンドが製作したのは、そんな阪奈道路で最速を目指したというボバーだ。
ローダウンした車体にナローマスタングタンク、低めのコンチハンドルなど、シルエットはボバーそのもの。しかしホイールは前後18-17インチでリム幅を太くし、リアタイアは150サイズを履く。フロントブレーキはディスク化され、フロントキャリパーはブレンボ。さらにリアサスペンションはナイトロン特注ショートサスを装着するなど、クラシカルなボバーとは明らかに一線を画すものとなっている。極めつけはエンジン周りで、排気量は534ccにアップされ、キャブレターはFCR、エキゾーストマフラーはご覧のようにレーシーなもの。車体のすべてにハイパフォーマンスな装備が与えられているのだ。
チョッパーの源流とも言われるボバーだが、当時から目指していたのはストリートレーサー……その意味ではこのマシンもまた純粋なるボバーであり、懐古主義に陥ることなく創られた“本物”だといえるだろう。