取材協力:キッズガレージ
写真:小川伸晃 文:佐賀山敏行
※2015年11月02日の記事を再編集しました。
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かつてSRをベースにしたクラシカル・カフェレーサーを得意とした京都のSRショップ・オフィシャル。惜しまれつつも数年前に閉店した同店を代表するデモマシンが、じつはいま、兵庫県伊丹市にあるキッズガレージにある。
そこでオフィシャル時代の貴重なパーツを装着した美しいマシンをいま一度、じっくりと紹介したい。
セパレートハンドルにロングタンク、セミダブルシートを装着した美しいカフェレーサースタイルは、何年も前に作られたとは思えないほどの完成度。そのスタイリングは、いま見ても決して色あせていない。ハンドルは定番のマグラをチョイスし、ヘッドライトはルーカス。サイドマウントステーがクラシカルな雰囲気を演出している。ロングタンクはじつは純正タンクに被せる“タンクカバー”で、これはオフィシャルの人気商品「カフェ4タンクカバー」。合わせるセミダブルシートは同じくオフィシャル製カフェスリーシートで、まさにSRカフェレーサーブーム全盛期を思わせるシルエットを作り出している。他にも前後フェンダーやサイドカバーはオフィシャル製。エキゾーストはキッズガレージ・オリジナルで、シンプルながらも存在感を発揮している。
発売から37年が経ち、星の数ほど作られてきたカスタムSR……そのなかにはたしかに名車と呼ばれるマシンが存在する。オフィシャルが製作したこのマシンも、まさにそんな1台。同店はもちろんのこと、ランニングコンディションのまま維持し続けるキッズガレージにも敬意を表したい。
素晴らしいカフェーレーサーだ。