取材協力:バイクガレーヂ スラクストン
※2014年7月22日の記事を再編集しました。
SRのルーツともいえるXT500をベースに鈴鹿8耐を戦った幻のレーサー“ロードボンバー”がバイクガレーヂスラクストンによってフルレストアされたことは、コアなSRファンであれば知っているはず。ここに紹介するモデルは、そんなロードボンバーをイメージソースにしたスラクストン・オリジナルの1台。
ベースとなったのはSR400であるが、排気量は523ccにスープアップ。キャブレターはFCRφ39で、エキゾーストは同店オリジナルチタンフルエキゾーストマフラー。足周りに目を移すとリアサスペンションはナイトロンのレースシリーズをチョイスし、スイングアームはオーヴァーレーシング製アルミで50mmロング。前後ホイールはワイズギア製キャストでSRらしさを残しながらも、しっかりとしたパワー、そしてそれを受け止める足周りが作られているのが分かる。
そしてこのマシンで注目すべきは、やはりルックスだ。マシンの特徴を決定づけているビキニカウルとフューエルタンクはともに同店オリジナル。ロードボンバーに敬意を表して作られた人気のアイテムである。シートはオリジナルR-IIシートに改良を施し、タンデム可能となっているのが面白い。アンダーカウルによってスポーティなイメージがさらに高められているのも見逃せないポイントだ。
こうして完成したモデルはSRの面影はほとんど残していないのだが、純正フロントフォークや前後ホイールなど、絶妙なパーツチョイスによって、パフォーマンスを高めながらもシングルマシンらしい華奢さも併せ持つ。そう、かつてのロードボンバーがそうであったように、このマシンが目指したのは剛胆なレーサーではなく、スリムかつ軽快なライトウェイト・ロードゴーイングレーサー。SRの楽しさを知り尽くしたスラクストンだからこそ作れた、最良のスポーツマシンだといえよう。
同店オリジナルR-IIシートはタンデムができるように改良されている。
ビキニカウルも同店オリジナル。マシンにレーシーな雰囲気を与えている。
チタンフルエキゾーストマフラーはルックス、軽量化、そしてパフォーマンスにサウンドと全てを兼ね備えた人気のアイテムだ。
ホイールはワイズギア製キャストをチョイス。ブレーキはベルリンガーをダブルで装着している。
500純正クランクにφ89ピストンキットで排気量は523cc。さらにヨシムラジャパンST-2カムシャフトを投入し、パフォーマンスを高めている。
アンダーカウルを装着することによって、レーシーなイメージを高めている。
シート下にはオイルキャッチタンクを装備。他には見られないディテールだといえよう。
マシンのスタイリングを決定づけているのがフューエルタンク。オリジナルM-1タンクを装着している。
Custom Spec
エキゾーストシステム:オリジナルフルエキゾーストマフラー/キャブレター:ケイヒンFCRφ39ブラックボディ/ハンドルバー:コワース製カーボンバーセパレートハンドル/グリップ:モモデザイン製カーボングリップ/メーター:サムソンブルー製メタルフェイスメーター/フロントブレーキキャリパー:ベルリンガー4POT/フロントディスクローター:サンスター製カスタムローター/フロントフェンダー:オリジナルTZタイプフロントフェンダー/フロントカウル:オリジナルスモールカウル/電装ボックス:オリジナル電装プレート/スイングアーム:オーヴァーレーシング製タイプ6アルミスイングアーム50mmロング/三つ又:ボアエース製ビレットステムキット/オリジナルアンダーカウル etc.