
取材協力:キャンディーモーターサイクル
※2014年12月20日の記事を再編集しました。
チョッパーからハイパフォーマンスまで、あらゆるスタイルをSRで実現するキャンディモーターサイクルラボラトリー。若いライダーを中心に、高い支持を得るショップだが、ここに紹介する1台は、同店ビルダーの中村さんが自身の愛車として製作したもの。SRらしさを残しつつも、同店ならではのアプローチによる高いまとまりを持つマシンである。
カスタムのテーマとしては「ノートンなどの古いレーサー」とのことだが、もちろん当時の焼き直しなどではなく、キャンディのセンスが随所に行かされているのがよく分かる。その詳細を見ていくと、まず気になるのが足周りだ。前後ホイールは21-18インチとなっており、レーサーといいつつも、定番スタイルよりも大径のホイールを装着。チョッパーやボバーを思わせるシルエットとしつつも、リアには18インチを履くことで全体のバランスを整えている。さらにリアサスペンションにはローダウンサスをチョイスし、フロントもローダウン加工。ホイールの大きさがより引き立つように演出されている。外装に目を移そう。フューエルタンクとシートカウルはアルミワンオフ。車体に合わせた絶妙なフォルムと大きさで、レーシーなイメージを膨らませている。他にもハンドルや電装ボックス、バックステップなどもワンオフ。スピード感とストリート感、ポップさと重厚さを併せ持つ、他にはない独特の雰囲気を纏わせることに成功している。
エンジンは598ccでキャブレターはデロルト、オールド感を大切にしながらも、パフォーマンスの追求にも抜かりはない。エキゾーストマフラーは当然ワンオフで、深いバンクを可能にする形状も大きなポイントである。オールドレーサーをコンセプトにしながらも、キャンディらしいストリート感、そしてSRの楽しさを引き出すパフォーマンスなど、まさに、すべてが秀逸だ。

フロントホイールは21インチ、タイヤはAVON AM26だ。

フューエルタンクはアルミのワンオフである。

コンパクトなシートカウルはスピード感溢れるシルエットとなっている。

ワンオフエキゾーストはサイレンサー形状に注目! じつにレーシーな仕上がりだ。

リアホイールは純正と同じ18インチながら、
リム幅を3.50Jとすることで迫力を演出。

SOHC製特注ピストンと特注ロングストローククランクにより、
排気量は598ccまでアップされている。

ハンドルバーはライザー一体式。当然ワンオフである。

シンプルなバックステップもワンオフ。攻撃的なライディングスタイルが期待できる。


Custom Spec
エキゾーストシステム:ワンオフ/キャブレター:デロルト/ヘッドライト:マーシャル製フォグライト/テールランプ:ワンオフ/ハンドルバー:ワンオフ/トップブリッジ:スムージング加工/タコメーター:スミス/インナースロットル加工/フロントディスクローター:サンスター/シート:ワンオフ/ステップ:ワンオフ/フューエルタンク:ワンオフ/リアフェンダー:ワンオフ/電装ボックス:ワンオフ/フロントフォーク:ローダウン加工/リアサスペンション:ローダウンサス/エンジンケースカバー加工 ……etc.