取材協力:鉄馬輪業
※2015年2月22日の記事を再編集しました。
鹿児島県に拠点を置く鉄馬輪業が製作したのは、王道のコンパクトチョッパーとは一線を画す、高いクオリティを持つ1台。
シートレールをドロップ加工し、前後サスをローダウンしているのだが、ワンオフタンクとシートカウルの組み合わせはチョッパーとは異なるもの。そう、ドッグボーンライザーに低くマウントしたハンドルバーや、バックステップを装着したスタイリングから、このマシンはオールドレーサーを強く意識しているということが分かるだろう。もちろん、定番のボバーやレーサースタイルではなく、例えばワンオフエキゾーストやビッグフィン加工を施したエンジン周り、さらにマシンを華奢に見せる前後19インチホイールなど、オールド感を醸しつつもオリジナリティを追求したディテールによって、このマシンは高い独自性とクオリティを有している。また、“オールドレーサー”をテーマにしているだけあって、カムシャフトにST-1を採用し、排気量を546ccにアップしている点にも注目。さらにキャブレターはTMR-MJNで、十分なパフォーマンスを確保しているのだ。
まさに眺めても、走っても良し! オールド感とパフォーマンスを高い次元で両立させた、鉄馬輪業のセンスを感じる意欲作だ。
ヘッドライトはCCI製。バードゲージタイプで、真鍮色がオールド感を高めている。
オリジナルハンドルを低くマウントし、レーサー的なライディングポジションを確保する。
フューエルタンクはワンオフで製作。中央のストラットやタンクキャップなど、見どころの多いディテールだ。
シートカウルやシートも当然ワンオフ。レーシーな雰囲気を演出する逸品である。
エンジンはルックスもさることながら、排気量を546ccにアップ! 見た目だけではないという、同店の強いこだわりが感じられる。
エンジンを囲うような取り回しのエキゾーストもワンオフで製作されたもの。
エキゾーストのエンド部は真鍮となっており、マシンのアクセントとなっている。
ドッグボーンライザーが、このマシンがビンテージマシンであるかのような印象を与えている。
Custom Spec
エキゾーストシステム:ワンオフ/フロントフォーク:インナーコーティング/リアサスペンション:プログレッシブ/ハンドルバー:ワンオフ/メーター:デイトナ/ヘッドライト:CCI/テールランプ:ワンオフ/フューエルタンク:ワンオフ/シート:ワンオフ/前後ホイール:19インチ/前後タイヤ:ファイヤーストーン/エンジン:ビッグフィン加工、ヨシムラST-1カムシャフト、546cc/キャブレター:TMR-MJN ……etc.