取材協力:ツーパーセンター
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2016年5月12日の記事を再編集しました。
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60年代アウトローチョッパーやボバーなど、独自の視点と正確な時代考証による造詣の深さをみごとにSRカスタムに落とし込む2%ER。ここに紹介する1台もまた、同店のセンスと知識が十二分に活かされている。
カスタムのコンセプトは「型遅れなサイドバルブやナックルヘッドをベースにした、60年代のヒルクライマー」。分割タンクやリアフェンダーがいかにもオールドスクールな雰囲気を盛り上げているが、これらは車体サイズなども考慮してワンオフで製作。スタイリングのポイントとなるハンドル周りはハーレー用ドッグボーンライザーを利用しつつ、ライザーベースはワンオフ、ビンテージレーサーを彷彿とさせるハンドルバーはワンオフと、要所を押さえたマシン作りが為されているのだ。
また、予算を抑えるため、フロントフォークや前後ホイール、ブレーキ周りはノーマルを使用している点も見逃せない。そこからは、顧客のオーダーをしっかりと汲むプロのビルダーとしての確固としたスタンスが読み取れる。
高いセンスと技術、さらに顧客の要望や予算など、すべてをクリアした。これぞ「プロの1台」というに相応しいマシンである。