取材協力:フレークス
写真:編集部 文:佐賀山敏行
※2016年8月26日の記事を再編集しました。
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一見するとフレーム後端にループ加工を施しただけのビンテージカスタムに見えるフレークスによる1台。しかし、じつは細部にまでこだわりに満ちた意欲作である。その詳細を見ていこう。
まずは車体を、前上りなスイングアームが平行になるまでローダウン。これによってシートレールが後ろ下がりとなるので、バランスを取るためにフレームに修正加工を施す。さらにスイングアームをショート加工することでシルエットを調整しつつ、純正長のリアサスペンションが垂直に取り付けられるように設定している。そう、じつは純正に見えるフレームやスイングアームには大幅な加工が施され、自然な見せ方をしつつ、ビンテージ感を高めることに成功しているのだ。そんなフレームに呼応するように、外装パーツはワッセル風フューエルタンクやベイツタイプのシートなどをワンオフで製作。SRだけどSRらしくない……そんな雰囲気に仕上げている。
そしてこのマシンの見どころは、これだけのカスタムを施しつつ、平行して実用性も高めている点にある。シートはヒンジ式を採用してETCカードが容易に挿入でき、シート下の電装ボックスはトラブル時、すぐにアクセスが可能。さらに小物入れとしても使えるという。エンジンもチューニング済みで、走る楽しさも大幅にアップ! SRの可能性を大きく広げた1台。SRファンならずとも注目すべきマシンといえよう。