取材協力:オレンジブルバード
写真:井上 演・文:小川伸晃
※2017年10月17日の記事を再編集しました。
—
1960年代のイギリスで誕生したカフェレーサースタイル。その年代からも分かる通り、カフェレーサーの魅力の一つに、「オートバイらしいシンプルでクラシカルな造形」があげられる。しかし、カフェレーサー好きのライダーの多くは、こうも思っているのではないだろうか。「見た目はクラシカルな感じがいいけど、走りまでクラシカルじゃ物足りない!」と。そんな欲張りなバイカー達の思いを見事に実現させたのが、今回紹介するオレンジブルバード製作の1台だ。
まずは外装に目を向けてみよう。マシンのスタイリングを決定づけるフューエルタンクとシングルシートは共にスティンキー製をチョイス。さらに、アルミ製のショートフェンダーや電装ボックスなど、随所にクラシカルなパーツをふんだんに使うことで、ヨーロピアンカフェレーサーらしいトラディショナルなルックスを作り出している。
気になる走行性能だが、キャブはFCRに換装され、エンジンは定番のワイセコピストンに加え、OMC中空バルブやARPスタッドボルトなど、今では手に入らないオリジナルパーツを随所に使用し、排気量は534ccにアップ!パワーアップに合わせてフロントはダブルディスク化され制動力も強化されており、トラディショナルな見た目からは想像もできないようなハイパフォーマンスな走りを堪能できる。
トラディショナルなスタイリングと、パフォーマンスアップの両立を得意とするオレンジブルバード。今回のSRも、そんな同店の魅力が詰まった、まさにオレブル流カフェレーサーと呼ぶにふさわしい1台といえるだろう。