※2018年9月15日の記事を再編集しました。
SRの持つスポーツ性能を極限まで追求する「走り」のカスタムで、大阪のハイパフォーマンスシーンを牽引するベルトラン。ここに紹介するマシンにも、同店の走りに対するこだわりと長年培ってきた技術が随所に詰まっている。
84年ごろのTZ250をイメージしたという今回の1台。何と言っても一番の見どころはツインサスからモノサスへと大胆にモディファイされたリア周りだ。スイングアームはXJR400から流用。アルミ加工にてサブフレームを製作し、セミオーダーされたホワイトパワーサスを装着することで、SRらしからぬレーシーで迫力あるリア周りを獲得している。本来のスタイリングをここまで大胆に変えてしまうと、ともすればバランスを崩しかねないが、そこは老舗の技。リアサスペンションの取り付け角度やサブフレームの角度、各部のセットアップなど、細部に至るまで徹底的にこだわることで、絶妙なバランス感を実現している。リア周りだけでなく、CBR900RRから流用されたフロントフォークにダブルディスク化されたフロントブレーキ周り、そしてホイールのキャスト&17インチなど、フロント周りにも注目したい。さらにエンジンにはヨシムラST-2の組み込みやフライホイール軽量加工、キャブレターもFCRを搭載するなど、エンジンチューニングや吸排気にも死角はない。
オーナーは毎日通勤で使用しているというから、いかにこのマシンが扱いやすいかがわかるだろう。フルカスタムによってスポーツ走行性能を大幅に向上させつつ、乗りやすさも損なわない。長年SRのポテンシャルを追求し続けてきたベルトランだからこそできる、SRハイパフォーマンスカスタムの極地とも呼ぶべき1台だ。
ハンドルポストはオリジナルのアルミ削り出し。タコメーターは純正だが、スピードメーターはデジタルを採用している。
ダブルディスク化されたフロントブレーキ。ディスクローターはアプリリアRS250を流用し、キャリパーはブレンボ4POTをチョイス。
アルミの輝きが美しいMVアグスタタイプのフューエルタンク。いかにもニーグリップしやすそうなエグリが印象的だ。
アルミベースで板金、溶接し製作されたワンオフシート。ケツ上がりなシルエットと、無駄のないスタイリッシュなフォルムで、レーシーな雰囲気を主張している。
エキゾーストはオリジナルダウンショートメガホンマフラーをチョイス。車体にスッキリと収まるサイズ感で、マシンに軽快なイメージを与えている。
大胆にモノサス化されたリア周り。セミオーダーされたホワイトパワー製サスペンションにオーナーのこだわりを感じさせる。
スイングアームはXJR400から流用。モノサス化に合わせて、アルミ加工でサブフレームを追加し、補強している。
エキゾーストパイプ:オリジナルダウンショートメガホンマフラー(スチールブラック)/キャブレター:FCRキャブ39φ/ヘッドライト:マルチリフレクターヘッドライト/ウインカー:スクエアータイプ/電装ボックス:シート下にアルミワンオフ/ハンドルバー:オリジナル45φステンレスセパレートハンドル/ハンドルポスト:オリジナル45φアルミ削り出し/ミラー:イモラタイプ/スピードメーター:アクティブ デジタルモニターV4スピード/タコメーター:ノーマル/Fブレーキキャリパー:ブレンボ 4POTキャリパー/Fディスクローター:アプリリア RS250用/Fブレーキホース:アールズメッシュホース/Fマスターシリンダー:ブレンボ レーシングラジアル/Rブレーキ:ブレンボ 2POT (キャリパーサポートとフローティングはワンオフ)/シート:アルミベース製作(ワンオフ)/ステップ:オリジナルアルミ(ワンオフ)/フューエルタンク:アルミMVアグスタタイプ/フロントフェンダー:RS500タイプ/フロントフォーク:CBR900RR/三つ又:オリジナルアルミ削り出し/リアサスペンション:ホワイトパワー(セミオーダー)/スイングアーム:XJR400加工/Fホイール:3.00/17インチ/Rホイール:4.50/17インチ/Fタイヤ:メッツラー スポルティックM5(サイズ 110/70-17)/Rタイヤ:メッツラー スポルティックM5(サイズ 150/60-17)/カムシャフト:ヨシムラ ST-2/シリンダー:ノーマル/フライホイール軽量加工 ……etc.