※2019年1月31日の記事を再編集しました。
一見すると保安部品がなく、純然たるレーサーにしか見えないクラシカルレーサー。製作したのはご存知オレンジブルバードであるが、しかしこの車両、じつは公道走行が可能なストリートレーサーだという。
オレンジブルバード オリジナル・ビキニカウルにはブラックアウト加工が施され、ヘッドライト消灯時(ON/OFF選択が可能)にはカウル全体が黒くなるようになっている。さらにフロントウインカーにはバーエンドに装着。そしてリア周りに目を移すと、テールランプやウインカーはエンドループに配置されている。こうして完成した車体は、当時では実現できなかったであろう技術やセンスを駆使しつつ、まるで50年以上前のサーキットを走っていたかのようなルックスを再現しているのだ。
もちろん、クラシカルレーサー・カスタムとしてのクオリティーも十分に高い。リタマンクスタイプのアルミタンクにノートンマンクスタイプのオリジナルシングルシート、そしてスウェプトバック仕様のワンオフマフラーが気分を大いに盛り上げる。オーリンズ製リアサスペンションやカンリン製ダブルパネルドラムブレーキなど、パフォーマンスパーツのセレクトも見逃せない。ギミックに頼るのではなく、重要なのはあくまでもバランス……スタイリングを最大限に重視したマシン作りは、流石オレンジブルバードといえるだろう。
伝統と革新の融合……なんていうとチープに聞こえるが、しかしこのマシンが表すのはまさにソレ。チープどころか、高い次元でなし遂げた秀作である。
メーターはモトガジェットをチョイス。クラシカルな見た目に反したデジタルスピードメーターや、高級感のある動きが人気の逸品。シンプルながらも存在感を放つトップブリッジはスティンキー製。バーエンドにはウインカーが装備されている。
フロントブレーキにはカンリン製ダブルパネルを装着。制動力をアップするとともに、ルックスの向上を果たしている。リムにはアクロン製H型を採用。
排気量は522ccにアップ。クランクは重量のある同店オリジナルで、さらにヘビー・フライホイール・ウエイトを組み合わせることで、その乗り味を大きく変えている。また、ビッグフィン加工によって、エンジンの美しさ・迫力も大幅アップ。
本物のノートンマンクスをSRに装着できるようにしたオリジナルシート。雰囲気を大きく向上させるアイテムだ。
シンプルなメガホンタイプマフラーはワンオフで製作。スポーティーな意匠が好印象。
オーリンズ製リアサスペンションにスティンキー製ロングスイングアーム、さらにアクロン製Hリムを組み合わせ、リア周りの印象を大きく変えている。
テールランプとウインカーはLEDで、ループフレームに埋め込まれている。最新の技術を駆使して、クラシカルなルックスが実現しているのだ。
LEDプロジェクターから成るヘッドライトは点灯させるとご覧の通り。その存在感をおおいに発揮するのだ。ちなみに光っているホワイトのリングは、カラーを変更することも可能。
エキゾーストパイプ:OMC-SRワンオフ(スウェプトバック仕様)/キャブレター:FCRφ35/ヘッドライト:LEDプロジェクター/テールランプ:ウィンカー一体型LED/ウインカー:オリジナルバーエンドウィンカー/電装ボックス:スティンキー/ハンドルバー:セパレートハンドル/トップブリッジ:スティンキー/スピードメーター:モトガジェット クロノクラシック/Fブレーキキャリパー:カンリン製ダブルパネル/シート:オリジナルノートンマンクス/ステップ:ブルックランズ/フューエルタンク:リタマンクスタイプ/フロントフェンダー:BSA-SR/リアフェンダー:OMCオリジナルアルミ/フロントカウル:OMCオリジナルビキニカウル/リアサスペンション:オーリンズ/スイングアーム:スティンキー ロング/Fホイール:アクロン製H型(リム幅:215/径:19inch)/Rホイール:アクロン製H型(リム幅:2.50/径:18inch)/Fタイヤ: TT100GP/Rタイヤ:TT100GP/カムシャフト: ヨシムラ/ピストン:ワイセコ/クランク:OMC/ビッグフィン加工/デコンプレバー加工……etc.