「モトタイムズ」はヤマハSR400/500をメインに
ネオクラシック&ストリートバイク情報を発信する
カスタムバイクWEBマガジン

特集
2016.10.13

ESSAY/カメラマン 井上 演/「秋の夜長に考える低燃費」

ESSAY/カメラマン 井上 演/「秋の夜長に考える低燃費」

hiromu13ph01

 

体感!様々な要因で上下する燃費
やっぱり低燃費がいい!

そろそろバイクウェアも衣替え。暑くもなく、寒くもないこの季節、バイクに乗っている時間が贅沢にすら感じますよね!

そしてバイクに乗るうえで最も消費していて身近な存在なのがガソリンです。燃料費もそうだけど、航続距離も気になるところです。

この2年近くの間に少しずつ仕様変更を繰り返した僕のSR。SRに乗り始めた頃はエンジン周りはパワーフィルターとマフラーと以外は全てノーマルでした。

hiromu13ph02

このモーターステージ製のマフラーが音もパワーも良くって気に入っていましたが、その後サイレンサーを破損させてしまい、涙の別れを向かえました。

398cc / CVキャブ / K&Nパワーフィルター / マフラー
この状態で24㎞/ℓでした。

その後、38φCRキャブを投入すると同時にマフラーをスーパートラップにしたところ、抜群のパワーアップと引き換えに燃費はやや下がり22㎞/ℓに……。さらに距離を重ねるに従って徐々に燃費も悪くなり走行距離が20,000㎞を超えたあたりから20㎞/ℓを切ってしまい、モヤモヤとしていました。

hiromu13ph03

そこでかねてから検討していたICBM®を導入するにあたって、気になっていたエンジンのヘタリを徹底的に改善すべく、スラクストンさんでエンジンフルオーバーホール!

アルミメッキスリーブとピストンはもちろんですが、バルブやカムチェーン、ベアリング類など、気になる部分は徹底的に作業してもらいました。

hiromu13ph04

こちらは21000㎞走ったノーマルピストン。燃焼室側には蓄積したカーボンがあり、焼け跡がピストンリングより下に漏れているのが目に見えて分かります。

hiromu13ph05

今現在僕のエンジンに組まれているワイセコ製89φピストン。圧縮比は10:1(500ccの場合)のややローコンプ。やはり新品はピカピカ!

hiromu13ph06

クランクケースもご覧の通りピカピカにしてベアリング類もチェック&チェンジ。クランクは400のままで組んでもらいました。

圧縮しきれなかったエンジンではパワーもガソリンもロスしていたのでしょう。始動時のキックが重くなりました!

燃費の話にもどりますが、排気量は418ccとなり、確実にパワーアップしたエンジンでは、慣らし時で21㎞/ℓ、慣らし終了後で22㎞/ℓと燃費も元どおりと嬉しいことになったのです!

hiromu13ph07

さらに進むカスタム沼。(笑)

暫定的に装着していたスーパートラップからWedgeさんのオリジナルマフラーに交換する際に、低中速のトルクアップを狙って内部を多段拡張式に加工してもらいました。

狙い通りに低回転から中速で走るのが凄く楽しいバイクに変わった僕のSR。

気になる燃費は……
418cc ワイセコローコンプ&ICBM / 38φCRキャブ(パワーフィルター) / Wedge製マフラー改
ザックリこの仕様で……ジャーン!
27㎞/ℓ
街乗りでこの燃費は嬉しい限りです。おかげでガソリンスタンドに入る頻度が少なくなりました!!!

1番悪い時と比べて1ℓあたり10㎞近く伸びた燃費。僕のSRはノーマルタンクなので約10ℓ消費でリザーブに切り替えといったところですが、その10ℓで100㎞近くも航続距離を伸ばした事になります。

道路条件や乗り方で変わるにしても、パワーと同時に低燃費を手に入れた僕のSR。てっきり、レーシングキャブレターやエンジンチューンで燃費は悪くなるとばかり思っていましたが違いました。

ちなみに、聞いた話によると500ccベースのチューニングエンジンでは30㎞/ℓを超えることも多いそうで、「排気量=燃費悪い」ではないようです。

実際に僕のエンジンも少量ですが排気量が上がってからの方が燃費が良くなってます。パワーに余裕がある分、少ないガソリンで効率良く走れるという事でしょうか?

他にもエンジンオイルやドライブチェーンの状態でも変わってしまう燃費。ケチくさいかもしれませんが、低燃費に越したことないですよね?!

みなさんも燃費計測してみてはいかがでしょうか?
ではまた!

著者プロフィール
essay-inoue000
フリーカメラマン
井上 演(いのうえ ひろむ)
以前バイクショップで6年間メカニックとして働き、整備士資格を取得。その後カメラの道へ入り、現在はフリーカメラマンとして、多くのバイク雑誌やカタログの撮影を行う、自称「乗って弄れるカメラマン」。撮影機材を担いで愛車のSRで取材に行くことも多い、根っからのバイク好き。
そんな井上さんのフォトスタジオ「C’est Beau(セ・ボー)」はコチラから!!

KEYWORD :
CATEGORY :
RANKING
LATEST ARTICLES
YOUTUBEチャンネル モトタイムズFacebook